【サッカー 運動科学】2軸運動理論

https://youtu.be/-Dp-6MNwQfs

https://www.youtube.com/watch?v=dz729xkJllc

サッカーに於いて、2軸運動感覚か中心軸感覚かでプレーの質(quality)が違ってきます。2軸運動感覚がある方が、中心軸感覚がある人と比較して、格段に動きが良く、よりスムーズになります。これは、外見上の特徴として、中心軸感覚がある人と比較して、2軸運動感覚がある人は、身体の上下動が極端に少なくなり、膝の振り上げが小さくなるためです。身体の上下方向の意識が小さくなる分、脚の前後方向への意識が大きくなります。

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動作を感じ、考える

引用:https://www.youtube.com/watch?v=rnqIgNSQ-is

サッカーワールドカップ・ロシア大会で、我が国は予選リーグを突破し、決勝トーナメントに進出しましたが、1回戦の強豪国のベルギーを追い詰めましたが、最後に勝負強さを発揮したベルギーが得点を奪い、勝ち点を捥ぎ取られ、敗退しました。我が国の選手と外国一流チームを比較したときに、個人技術、個人スキルに差があるとよく言われています。果たして、その差の本質は何なのでしょうか。

外国一流チームのキック動作やトラップ動作などを観ていて気になることがあります。それは、キックする足に体重を乗せるのか、立ち足に体重を乗せるのか、ということです。小学生(低学年)の児童達のキック動作を観察してみると、サッカーの指導を特別に受けていない子供なら、どの子も走りながら蹴り足に体重を乗せるようにして球を蹴ります。子供達は、キックしたその足で着地して、そのまま走り続けていきます。走りを止めずに走りながら蹴ります。

我が国では、授業でもクラブ活動でも、あるいは地域のクラブでも、まずは、インサイドキックから教えることが多いようです。その教え方は、立ち足をボールの横に踏み込んで、安定して片足で立って、そして、蹴り足を押し出しなさい、というものです。走りながら蹴る子供たちのキックは、大人の目には、いい加減なキックに映るのかもしれません。

ワールドカップ・ドイツ大会予選リーグ 日本代表 VS ブラジル代表

引用:https://youtu.be/p-pwFOgPvoY

過去の試合になりますが、ワールドカップ・ドイツ大会の予選リーグで行われた日本対ブラジルの試合に於いて、日本と世界の選手達のパス動作はどの程度違うのでしょうか。ブラジルが優勢でしたので、インサイドパスの数もブラジルの方が圧倒的に多く、日本は前後半通じて267本、ブラジルが前後半通じて438本でした。

その中で、明らかに止まったままパスしたと判断できる静的インサイドパスは、日本が66回(25%)、ブラジルが45回(10%)でした。一方、キックした足がすぐに次の一歩目となって動きが止まらない動的インサイドパスは、日本が117回(44%)、ブラジルが241回(55%)でした。静的か、動的かの判断が不明なインサイドパスは、日本が84回(31%)、ブラジルが152回(35%)という値でした。

静的インサイドパスは、ブラジルが10%と非常に低く、日本は25%でした。この15%の差が極めて大きく試合の明暗を分けているとも言えます。さらに静的か動的な不明なキックに於いても、日本の場合はパスした直後に、蹴った足が後方に着地して後ろに動いてしまうものが多く、ブラジルの方はそうしたキックはまれでした。従って、静的か動的か不明なキックも含めて考えると、日本選手のインサイドパスは、キックして動作が止まったり、後ろに下がったりする動作が非常に多い、ということが言えます。大会後に引退した中田英寿選手が、「日本の選手はパスしたら「動作が止まってしまうのが問題である。」と語っていましたが、まさに数値からみてもそのようなことが言えます。

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静的キックと動的キックのデータ分析

引用:https://www.youtube.com/watch?v=umSGMLHUrEc
引用:https://www.youtube.com/watch?v=S8BeKYmn9jo

インサイドキックにおいて、立ち足にしっかり体重を乗せて蹴るのか。球に体重を乗せる(ような)イメージで蹴るのか。前者の蹴り方は、静的キック(stationary kick)と言えます。それに対して後者は、動的キック(dynamic kick)と言えるでしょう。上記の2つの動画は、インサイドキックの基礎である動的キックのお手本を引用し、示しています。

また、以下に静的キックと動的キックのメリットとデメリットをお示しします。

動的キックのメリット

  • 立ち足にかかる上向きの地面反発力(braking force)が小さく、蹴り足に体重を乗せるようにして蹴るので、その足が次の一歩となって着地します。走りのリズム、流れを止めないキックと言えます。
  • 動作後の前方方向への移動や走りのリズム、流れが止まらないキック。
  • ピッチがぬかるんでいても、滑らずにキックできる。
  • 立ち足で踏ん張っていないので、キックの精度が落ちにくい。怪我もし難い。

動的キックのデメリット

  • チームの一人一人が動的キックを高いレベルで習得していないと、得点に至る成果が出にくい。

静的キックのメリット

  • 飛距離や滞空時間を求めるキックでは、静的キックもあり得る。

静的キックのデメリット

  • 蹴る方向が相手に読まれやすい。

股関節の外旋

二軸の走りを身に着けるには、股関節の外旋がポイントです。股関節の外旋とは、足のつま先と膝頭を外に開いたままの姿勢です(股関節外旋位)。つま先と膝頭を外に開いた姿勢をとることで、蹴らないターンオーバーの動きを導きます。しかし、つま先を外に向けても、膝を内側に入れてしまう人が多く、これでは蹴る動きになってしまうそうです。つま先と膝頭を真っすぐ向ける人は、親指の付け根(母指球)に意識をおいて、母指球で蹴ってしまいます。これまで、我が国のスポーツ界は「蹴る動きを前提にしたスポーツ」でしたから、つま先や膝を真っすぐ前か、中に向けるよう指導されていました。それは、蹴る動きを志向していたことを意味します。走り方だけでなく、野球の打撃の構えでも、ゴルフでも、バレーボールの構えでも、膝を中に入れよ、と教えたようです。

引用:https://youtu.be/Ztz8Rk4Pakw

上の画像および動画に、すでに引退している選手ですが、2軸動作が顕著に表現出来ていたレジェンド級の選手の”ルイス・フィーゴ”選手のサイドステップを見てください。

これから、まさに左にかわす場面ですが(相手にとっては右にかわされる)、左の股関節を外旋させて、左膝と左つま先の行きたい方へ向けています。この直後、左膝を脱力して(左膝の抜き)、左に倒れるようにかわしていくものと思われます。相手DFは、完全に引っかかっています。中心軸感覚の選手なら、左にサイドステップでかわしたい時は、右足で蹴って、左に行きます。これでは、相手に意図が見えています。フィーゴ選手は二軸感覚でプレーしますから、左股関節に体重を預けながら、大きく外旋させて進行方向を左に変更させ、左足の膝を抜くようにして(抜重)、予備動作なしで、急激に方向転換します。

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まとめ

最後までご視聴頂き、有難うございました!!サッカーに於ける2軸運動理論は、非常に奥が深く、勉強中であり、これからもまだまだ多く習得していきたいので、続編を記事として続けていきたいので、よろしくお願いします。

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